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WAMアラブ通信

|中東|「イスラエルの孤立は深まっている」とUAE紙

【ドバイWAM

 

「イスラエルのシモン・ペレス大統領がパレスチナとの和平問題について述べたコメント、とりわけ和平プロセスにイスラム原理主義抵抗組織ハマスを加える必要性について言及したことが、大きな賛否両論を呼んでいる。」とアラブ首長国連邦(UAE)の英字日刊紙が報じた。

ペレス大統領は、年末の30日に行った演説でパレスチナ暫定自治政府のマフムード・アッバス大統領を賞賛する発言をして与党リクード党及び同じく右派政党『イスラエル我が家』からの非難に晒されていたが、翌日の演説では、さらに踏み込んで次のように語った。『何故イスラエルはハマスと(和平)交渉を行っていないのか?という質問をよく耳にします。ハマスからの回答さえあれば、それは真っ当な疑問だと思います。』つまり、ペレス大統領は、イスラエルとハマス間の和平交渉を実現するには、ハマスが、中東カルテットグループ(米国、欧州連合、国連、ロシア4者からなる)が提示している調停案を、まず受け入れなければならないと明言したのである。」とガルフ・トゥディ紙は1月2日付けの論説の中で報じた。

 
「ペレス大統領は、新年を前にキリスト教諸派の指導者らを前に行った演説の中で、『ハマスとガザ地区のパレスチナ人は、はたして戦争と平和のどちらを望むのか自ら決めなければなりません。イスラエルはガザ地区の発展と成長は喜ばしいことと思っており、同地の市民が苦しむ様を見るのは本意ではないのです。すなわち彼らが(イスラエルにミサイルを)発射しなければ、彼らも空爆されることはないのです。』と述べた。ペレス大統領はさらに、『我々はハマスと積極的に対話をする用意があるが、彼らの方にその意思がないのです。また、彼らはカルテットが提示した条件を受け入れなければなりません。それらの条件は、我々によってではなく、国際社会によって提示されたものだからです。彼らは、平和を望むのか戦火を望むのか、決断しなければなりません。』と語った。

「またペレス大統領は、その前日、『(イスラエルと独立パレスチナ国家が共存する)二民族二国家の原則は、今や明らかに大半の市民の支持を獲得している』と述べるとともに、アッバス大統領を『堂々と武装抵抗を否定し平和を支持する唯一のアラブ指導者』と褒め称えた。この発言を巡っては、イスラエルの政治家の間で白熱した議論が巻き起こったが、これによって、パレスチナとの和解に全く関心を寄せていないイスラエル強硬派の見方が浮き彫りになった。」とガルフ・トゥディ紙は報じた

「リクード党のギラド・エルダン環境保護大臣は、ペレス発言について『大統領が国際社会によるイスラエル非難を促すような政治的立場をあえて選んで表明したことは残念だ。』との声明を発表した。しかし、ペレス大統領の発言内容は明らかな事実の追認であり、この環境保護大臣の声明は殆ど意味をなさない。労働党のシェリー・ヤヒモヴィッチ党首はこの点を指摘して『リクード党による大統領への非難は、攻撃的で卑劣なものです。とりわけ大統領が国際社会によるイスラエル非難を促しているとの(的はずれな)主張には、驚愕せざるを得ません。ペレス大統領は、これまでもイスラエルに対する攻撃を阻止してきた功績ある人物であり、(イスラエルの利益を代弁する人物として)最も適任な方です。』と語った。中道左派の新党「Hatnua(動き、運動の意)」のツィッピー・リヴニ党首も、ペレス大統領の発言を擁護して、『ベレス大統領は、国民に対して今日イスラエルが置かれている立場について、責任を持って正直に語ったのです。実際に、イスラエルは既に孤立状態にあり、今後外交交渉において進展がなければ、益々孤立しかねない立場にあるのです。』と語った。まさにこれこそが、イスラエル保守派が抱えている致命的な問題点である。彼らは、これまで遂行してきた政策や国際法、国際条約、行動規範に違反する行為により、イスラエルが既に孤立している現実を理解していないのである。そして、パレスチナとの公平で公正な平和合意を拒否することで、イスラエルは孤立を益々深めているのである。」と同紙は報じた。

「我々にできることは、イスラエル強硬派の考え方が2013年には多少なりとも変化することを期待することぐらいだろう。」と、ガルフ・トゥディ紙は結論づけた。(原文へ

翻訳=IPS Japan

 

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