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WAMアラブ通信

|アフガニスタンー米国|近視眼的な政策から脱するとき

 

【ドバイWAM

 

「今や歴史に深く刻まれた9・11同時多発テロ記念日は、未だ達成されていない諸目標を思い出させる機会となっている。米国の政策責任者たちが、その後の大規模なテロ攻撃を防止し、アルカイダを敗走に追い込んでいると表明する一方で、テロとの戦いに伴うコストは想像を超える規模となっている。」とアラブ首長国連邦(UAE)の日刊紙が9月11日付けの論説の中で報じた。

「その一例が引き続くアフガン戦争における悲惨な現状である。アフガン駐留軍のデイビッド・H・ペトレイアス司令官は、連合軍(45カ国で構成)の努力は成果を生みつつある、と最近述べているが、アフガン情勢の行方は依然として不透明なままである。」とカリージ・タイムズ紙は報じた。

 
「皮肉なことに、9・11記念日の2日前にタリバン指導者のムラ・オマール師による声明が流された。同氏が声明を発するのは稀なことである。ダリ語、パシュトゥーン語、ウルドゥ語、英語の4ヶ国語で電子メールで配信された同声明は、ラマダン開けを告げる体裁を踏んだものだが、その内容はアフガン人に対するというよりはより広い大衆に対して向けられたものであった。オマール師はその中で、連合軍による軍事作戦は完全に失敗したと断じ、諸外国勢力のアフガンからの撤退を強く訴えた。」

「オマール師は『不信心が外国人侵略者』を嘲笑して、『彼ら自身が現在の戦略的失敗を認めている』と語り、バラク・オバマ大統領に対して無条件かつ早期の撤退を強く訴えた。来年7月に開始予定のアフガン撤退計画については、米国の政策責任者の間でも賛否両論の論争を引き起こしている。たとえアフガンへの兵力増強をはかったとしても、戦争全体の行方がどうなるかはここ数ヶ月の動向が鍵となるだろう。

「アフガンへの兵力を増強しても問題解決にはならないだろう。連合軍兵士による民間人殺害に対するアフガン人の怒りは高まってきており、ムラー師は最近の声明の中で巧みにこの点を強調している。ムラー師はタリバン兵に対してタリバンの規律に従い民間人に危害を加えることを避けるよう命令した。これは明らかに民間人の支持を獲得することを意図したものである。」と同紙は報じた。

「オマール師が外国軍撤退後のアフガニスタンの政治状況について言及したことも重要なポイントである。このことは、アフガン政府に加わったかつての
ムジャヘディン諸勢力(タリバンと共にソ連軍と戦ったイスラム諸勢力)に対して、長期的な観点からより可能性のある同盟関係を改めて考え直すよう間接的なメッセージを送ったのではないかとの憶測が広がっている。」


「反乱軍がたとえ敗走していないとしても、連合軍によって圧迫されているのが現状である。しかし反乱軍に有利な点があるとすれば、外国勢力に対して祖国解放のために戦いを挑んでいるとする大義名分がある。このことは外国諸勢力が無期限に駐留し続けることができない現実とともに反乱軍に有利な要素となっている。それにもかかわらずアフガニスタンには困難な時代がこの先も続くものと思われる。それはオマール師がアルカイダとの関係を絶つことを頑なに拒否していることが、タリバンとの協定を妨げる唯一の障害となっているからである。」

「また、米国政府がアフガン政策のドクトリンを見直し、事実上前向きな動きを不可能にしている政権内部の対立を少なくとも解消することが重要であろう。また、現在のカルザイ政権の腐敗と統治能力の低さがアフガン人を阻害している現実も忘れてはならない。」と、カリージ・タイムズ紙は結論付けた。(
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翻訳=IPS Japan戸田千鶴


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