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持続可能な開発達成を見すえるコスタリカ

Photo: Heliconius doris Linnaeus butterfly of Costa Rica. Credit: Wikimedia Com-mons.【サンホセIDN=ホセ・ラファエル・ケサダ】

人口およそ500万人の中米の小国であるコスタリカは高い人間開発指数を誇り(世界で69位)、ラテンアメリカで民主主義の道を着実に歩んできたとみなされている。

コスタリカは、教育への積極的な投資(識字率96%)、比較的整った福祉制度、高いレベルの開放性、国際市場における競争力により、経済協力開発機構(OECD)の加盟候補国になっている。

SDGs Goal No. 1しかし一方で、コスタリカは、貧困の蔓延、非効率なインフラ建設、多額の国家債務、そして租税回避の領域において、依然として重大な問題を抱えている。

結果として、コスタリカは、2030年に向けた持続可能な開発目標(SDGs)達成の目標を自ら掲げ、SDGsの達成と履行を政府戦略の一部とした。

とりわけ、コスタリカは、持続可能な開発の下での民衆・地球・繁栄に向けた「アジェンダ2030」行動計画や、人権をベースとした平等で持続可能な開発に民衆のダイナミズムを統合することに関する「モンテビデオ・コンセンサス」を基盤として、将来に関するビジョンを追求している。

政府は、組織の計画と予算にSDGsを組み込み、SDGs履行のための資源を動員するために、諸機関や民間部門、社会組織、学界、科学コミュニティー、国連機関のための指針を提案している。

行動が必要な主な分野についても、▽人間開発と社会的包摂、▽環境・エネルギー・海洋・土地利用計画、▽農業・地域開発、▽観光、など多くの分野が挙がっている。

●人間開発と社会的包摂:ここには、▽女性や障害者が生計の中心となっている世帯・家族に対する社会的・包括的ケア事業を通じた極度の貧困の削減、▽サービス、支援ネットワーク、社会的・生産インフラ事業を通じた社会的・地域的不平等の縮小、▽労働市場に入り、雇用可能性のレベルを高め、起業と自営の機会を創出するため、貧困下に生きる人々の能力を強化、といった内容が含まれる。

●環境・エネルギー・海洋・土地利用計画:目的は、人権を尊重しその行使・享受を確実にするような協調的参加を基礎にして、陸上・海洋システムからの遺伝子・自然・文化遺産の保護と持続可能な形での利用を強化することにある。市民参加や技術変容、イノベーション・研究プロセスを通じて、グローバルな気候変動に対処すべく行動が促される一方、同国の競争力を維持・強化するために省エネルギーが促進される。

●農業・地域開発:コスタリカの地域農業部門はこの40年で衰退の一途をたどり、いまやGDPのわずか6%しか占めていない。この部門でSDGsを達成するために、政府は、農業の付加価値を増し、生産性と持続可能な農村開発を向上させる努力を進めている。また、地方の生活環境を改善し地方住民の尊厳を強化する行動を通じて、貧困削減の国家目標を支持している。

●観光:現在の戦略では、この主要部門に不均等発展が生じており、観光業に由来する収入の分配において重大な差異がみられた。政府は現在、持続可能で、支援的で、平等な観光開発を追求している。

Map of Costa Ricaコスタリカは、SDGsの原則にただこだわるだけでは不十分であることを自覚しており、これらの目標に実効性を持たせるために同国の社会的文脈において必要とされる変化をもたらし、コスタリカ民衆の日常的で長期的な状況に積極的な影響を及ぼすような措置もとっている。

とりわけ、SDGsとモンテビデオ・コンセンサスの履行状況をモニターするための指標を定義し、組織の代表やNGO、SDGsに関する民間企業との意識向上活動や国家開発を実行するための行動がとられている。

コスタリカ政府は、SDGs履行に向けた行政命令を承認・公布し、国家的な目標と指標を定義し事業と目的に関する協議のための地域調整メカニズムを確立するために地域・部門における協議を行っている。

最後に、「2015~18全国開発計画」のさまざまな目的においてSDGsに関する意識を喚起しSDGsを主流化することに力点が置かれている。(原文へ

※ホセ・ラファエル・ケサダ氏は、モンテス・デ・オカ市副市長で、コスタリカヒューマニスト党総裁。

翻訳=INPS Japan

 

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