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憲政の父・尾崎行雄に学ぶ「一票の価値」(石田尊昭尾崎行雄記念財団事務局長)

Statue of Yukio Ozaki/ Ozaki Yukiop Memorial Foundation【東京IDN=石田尊昭】

国会議事堂の向かい側にある憲政記念館で、11月9日~12月2日まで特別展「普通選挙をめざして―犬養毅・尾崎行雄」が開催されている。同館の前身は、1960年に、憲政の父・尾崎行雄を記念し建てられた「尾崎記念会館」である。1970年に増築・拡大し現在の形となった。

「憲政二柱(ふたはしら)の神」と呼ばれ、日本の憲政とデモクラシーをリードしてきた犬養と尾崎を、「18選挙権元年」となった今年、同館が取り上げる意義は大きい。

「普通選挙をめざして-犬養毅・尾崎行雄-」/憲政記念館18歳選挙権施行にあわせて、学校での主権者教育に注目が集まっている。「何をどこまで教えるか」「政治的中立性をどう確保するか」――施行から5カ月を経た今も、現場では試行錯誤が続くと聞く。

主権者教育の目的は、政治・政策について自分の頭でしっかりと考え、意見を出し合い、異なる意見や少数意見にも耳を傾けるという民主的態度を生徒に身に付けてもらうことである。

それは授業の中だけで完結するものではない。むしろ授業以外のところで、政治・政策について生徒たちが日常的に考え、議論することが求められる。授業はそれを促すための「きっかけづくり」と考えるべきだろう。

そして何より「一票の価値」を知ってもらうことだ。その一票が自分の政治的意思の表れであり、一票を大事に扱うことは、自分という存在を尊び、大事にすることであるという自覚を持つことが重要だ。

尾崎行雄は、日本国憲法が施行された1947年、若者向けの「憲法と民主主義のテキスト」として『民主政治読本』を著した。その中で、「この一票こそ、人間の生命・財産その他の権利・自由を確保する最後唯一の自衛権である」と述べている。また、投票にあたっては「何よりもまず、自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を、はっきり決めてかかることが大切である」と述べている。

Yukio Ozaki making a public speech/ Ozaki Yukio Memorial Foundation尾崎は、多くの国民が民主主義を理解しないまま普通選挙を実施するのは時期尚早だとして、選挙権の拡大には長年否定的な立場だった。同時に、だからこそ民主主義の精神を根付かせようと、立憲政治・議会政治のあり方について国民に説き続けた。

特に若者に期待を寄せ、青年の政治教育(今で言う主権者教育)の大切さを訴えた。そして「民主主義とは何か。選挙・政党・議会はどうあるべきか」について、講演や著作を通じて若者に説き続けた。いわば「主権者教育の実践者」でもある。

Takaaki Ishidaそうした尾崎の信念や取り組みを憲政記念館で振り返りながら、多くの若者に「一票の価値」を再発見・再認識してほしい。

憲政記念館の入口に立つ、帽子を掲げた尾崎行雄(像)が、皆さんの来館を待っている。

INPS Japan

石田尊昭氏は、尾崎行雄記念財団理事・事務局長、INPS Japan理事、「一冊の会」理事長、国連女性機関「UN Women さくら」理事。 

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