モロッコに世界最大の太陽光プラント設置
【マラケシュIDN=ファビオラ・オルティス】
サハラ砂漠に降り注ぐ太陽光からの熱を電気に変える野心的なモロッコの計画が国際的に注目を集めているが、このことは、11月7日~18日の日程でマラケシュで開催された国連気候変動枠組み条約第22回締約国会議(COP22)でも注目された。
COP22の会場から北東に200キロメートルの場所に、450ヘクタールのノア太陽光発電プラントがある。2018年に完全稼働すると、100万世帯(モロッコの全人口の約3%に相当)に電力を供給し、年間で地球温室効果ガス76万トンの炭素ガス排出抑制効果を生み出すことができるとしている。
国連、レソトの貧困撲滅支援強化へ
【マセルIDN=マジャラ・モルーペ】
国連は「天空の王国(Kingdom in the Sky)」と呼ばれるレソトで、2015年9月25日に国連加盟国が採択した17項目の目標から成る「2030アジェンダ」を達成するために、今後15年で持続可能な開発目標(SDGs)、とりわけその第1目標(あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ)の実現に向けた支援を進めている。
国連ボランティア(コミュニケーション担当)のシルビア・ティーセツォ・カベレ氏はIDNの取材に対して、「国連がSDGsに関して今年特に重視していることは、たとえば、アジェンダ2030の実行に向けた各国及び国連システムのキャパシティ強化です。」と語った。
ジェンダー平等に近づくジンバブエ
【ハラレIDN=ジェフリー・モヨ】
ジンバブエでは、女性にとって引き続き越えなければならない様々な困難はあるものの、2030年を期限とする「持続可能な開発目標」の第5目標に沿ったジェンダー平等の達成という点においては、かなりの前進が見られる。
今日では、国会議席に占める女性議員の比率は改善し、大学入学者数でも、女性の方が男性の増加数よりも上回っている。さらに、ジンバブエの女性は、かつては男性優位だった職域にも進出するようになっている。
包摂的で持続可能な工業化をめざすアフリカ
【ハラレIDN=ジョフリー・モヨ】
アフリカ能力構築財団(ACBF)がアフリカや世界のパートナー組織と協力して開催した第3回パンアフリカ能力開発フォーラムは、持続可能な開発目標(SDGs)の第9目標に沿って、包摂的で持続可能な産業化とイノベーションを促進するために、インフラ整備と工業化対策を加速させることを誓った。
アフリカ能力構築財団はこれまでに10億ドル以上を投資し、アフリカ大陸の45カ国で様々な制度構築に貢献してきたほか、アフリカの諸団体とともに地域の経済共同体を支援してきた。
|アフリカ|汚職から生活の基本的必要へ資金を振り向ける
【ベルリンIDN=ユッタ・ヴォルフ】
ある男が通学途中の9歳の少女に性的暴行を加えHIVに感染させた。ジンバブエ警察は当初犯人を逮捕したが、間もなく密かに釈放した。その理由は―その男が賄賂を支払ったから―である。
この事件は決して例外的なものではない。「トランスペアレンシー・インターナショナル」は報告書『民衆と汚職:2015年アフリカ調査』の中で、「警察と民間部門が最も汚職にまみれているケースがしばしばある」と指摘している。「こうした話は毎日のように耳にする。多くの国で、どんなに恐るべき悲惨な犯罪であっても、警官を買収して、なかったことにできる。それは単に金額の問題である。」と述べている。
|国連|開発資金の「隠れた財源」をターゲットに
【国連IPS=タリフ・ディーン】
国連は9月に世界の指導者らが採択した17の持続可能な開発目標(SDGs)を含むポスト2015開発アジェンダの履行には、年間3.5兆から5兆ドル(約432~676兆円)もの高額な財源が必要と見積もっている。
しかし未だに答えが出ていない重要な問題がある。それは国連がどのようにして裕福な国々や多国籍企業を説得し、2030年までの貧困や飢餓の撲滅という目標を含むこのグローバル目標を達成するための、巨額な財源集めに協力を取り付けるのかという点である。
ケニアの結核撲滅を支援する日本の開発機関
【ナイロビIDN=ロバート・キベット】
キャサリン・ンドゥタ(26)さんは、2012年に、多剤耐性結核(MDR-TB)と診断された。彼女は当時、土木工学を学ぶケニアの大学3年生だった。
「私はほぼ妊娠6か月に達していましたので、結核の治療を受けることができませんでした。治療をするために妊娠状態を終わらせるか、出産まで通常の結核治療で済ませるか、そのいずれかしかなかったのです。」と、ンドゥタさんは、ケニアの国会議員も参加して開催された「ストップ結核パートナーシップ・ケニア」のフォーラムでこう語った。
非核地帯のアフリカ、原子力利用には熱心
南部アフリカでは、核軍縮というテーマがとりわけ主要な関心事とはなっていない。それは、アフリカでは核兵器を保有している国が一つもないことと関係がある。アフリカでは、ペリンダバ条約(1996年署名開放、2009年7月15日発効)により、大陸全体が非核兵器地帯となっている。
アフリカ諸国では、専門家らの間に、「核兵器に焦点を当てるよりも、むしろ深刻なエネルギー不足の問題を背景に、いかに原子力を電力確保のために利用できるかに労力を傾けた方がよい」と考える向きがある。
非核地帯のアフリカ、原子力利用には熱心
南部アフリカでは、核軍縮というテーマがとりわけ主要な関心事とはなっていない。それは、アフリカでは核兵器を保有している国が一つもないことと関係がある。アフリカでは、ペリンダバ条約(1996年署名開放、2009年7月15日発効)により、大陸全体が非核兵器地帯となっている。
アフリカ諸国では、専門家らの間に、「核兵器に焦点を当てるよりも、むしろ深刻なエネルギー不足の問題を背景に、いかに原子力を電力確保のために利用できるかに労力を傾けた方がよい」と考える向きがある。
|視点|少女らにとって教育は進歩への扉を開ける鍵(ネンナ・アグバ:ファッションモデル)
【国連IPS=ネンナ・アグバ】
私は、女性は男児を産んで初めて自身と家族が社会から認められるという、本質的に男性優位のナイジェリア文化の中で育ちました。11歳の時、一番下の妹となる5番目の子どもを出産する母に付き添いましたが、奇しくも藪医者の不手際で母が命を落とす瞬間を目の当たりにすることになりました。
母はナイジェリアのこうした社会規範の犠牲者です。当時母には既に4人の健康な娘たちがいたにもかかわらず、伝統的な規範に従おうとして、自分の命を犠牲にしてでも男の子を生む決心をしたのです。母をあのような苦境に追い込んだ根本的な要因に気付いた時、私は少女である自分の立場がナイジェリア社会でどのような位置を占めているのかをはっきり理解しました。