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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER
多様性の問題に取り組むドイツ

【ベルリンIPS=フランセスカ・ドジアデク】

ドイツでは、移住者に起源を持つ国民が人口の20%(約1600万人)を占める一方で、社会の底流には依然として外国人、出稼ぎ労働者(ドイツ語でゲストワーカー)、有色人種に対する根強い差別意識が蔓延り、多様性の問題に対して矛盾した面を抱えている。今日のドイツ社会は、愛憎併存したこの多様性の問題をいかにして見直すかという緊急の課題に直面している。

人口予測によると、25才以下人口の25%が移住者を祖先に持つという。「新ドイツ人」と呼ばれるこの人口集団は、政治や社会が彼らの存在により着目し、声を聞き届け、社会進出を受け入れるよう要求している。一方、より年配の移民世代の人々は、人種主義的な動機に基づく犯罪に対して手を拱いているドイツ警察当局の現状や、長年に亘る人種排斥に対して深い憤りを募らせている。

アフリカ諸国の紛争が新たな難民数を今世紀最悪レベルに押し上げている

【ワシントンIPS=ジム・ローブ】

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が6月20の「世界難民デー」に合わせて発表した年次報告書によると、2011年には、アフリカの4カ国で発生した内戦等により、世界で新たに約80万人が安全な避難場所を求めて祖国から逃れ難民となっていた。

危機の年:2011年世界の動向レポート」によると、2011年は難民となる人が今世紀になって最も多く発生した記録的な年となった。

同報告書によると、2011年は紛争や迫害により世界で430万人が新たに避難を強いられた。しかし、こうした新たに発生した膨大な数の避難民の大半は、国境を超えることなく自国内で避難先を探すことを強いられた国内避難民である。

この報告書をジュネーブのUNHCR本部で発表したアントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官は、「2011年、世界は大規模な悲劇に見舞われました。あまりにも短い期間にあまりのも多くの人々が混乱の渦中に巻き込まれ、大きな被害、甚大な被害を負担することになったのです。」と語った。

|パレスチナ|ナクバから64年目の記憶

【リフタ(エルサレム)IPS=ピエール・クロシェンドラー】

「私の人生の原点はそこにあります。当時私は8歳の少年でしたが、あの家から『アッラーフ・アクバル(Allahu Akbar)』という礼拝を呼びかける父の声が、村全体に響いていたのをよく覚えています。」とヤコブ・オデフさん(72歳)は、高い丘の上に立つ廃屋を指差しながら語った。

64年経った今も、パレスチナ人にとってリフタの村はナクバ(「大災厄」)を想起させる象徴的な場所である。ナクバとは、イスラエル建国に際して採られたパレスチナ人追放政策で、オデフさん一家も含め、数十万人のパレスチナ人がイスラエル軍兵士により住み慣れた家を追われた。

イスラエルの西エルサレムと、イスラエル占領下の東エルサレムの境に点在するリフタの村は長年放置され廃墟となっている。多くのパレスチナ人にとって、リフタは失われた土地とパレスチナ人が置かれている窮乏を象徴する存在である。

|ポルトガル|仕事がなければ移住せよ

【リスボンIPS=マリオ・ケイロス】

 

ペドロ・パッソス・コエーリョ首相は、出口の見えない経済危機と政党指導者達からの追及に直面して、ポルトガル国民に向けた前例のないメッセージを発表した-それは「海外に移住せよ」というものである。

パッソス・コエーリョ首相は12月18日、とりわけ若者と教師を直撃している失業問題の打開策として、「教師は、ポルトガル語が通じるブラジルやアンゴラへの移住したらどうか。」と提案したことから、ポルトガル全土に感情的な賛否両論の嵐が巻き起こった。

この発言の翌日、保守系右派政権の数名の閣僚が、「首相提案は問題の打開、とりわけ教師の失業問題の改善に有効だ」として称賛する声明を発表した。

│スペイン│まるで犯罪者のように扱われる移民

 

【マラガ(スペイン)IPS=イネス・ベニテス】

 

「本当につらかった。まるで刑務所みたいだった」とたどたどしいスペイン語で話すのは、アルジェリアからやって来たSid Hamed Bouzianeさん(29歳)だ。彼は、スペイン南部アンダルシア州のマラガにある移民収容所に28日間収容されていた。

マラガ移民収容所は、市内のカプチノス地区にあるかつての兵舎を利用して1990年に設置された施設で、スペイン全土で9つある移民収容所のひとつである。スペインの移民法によると、内務省管轄の移民収容所は、裁判所の命令で強制送還手続きを待つ外国人を収容する非矯正施設である。

しかし社会組織や専門家の間から、こうした移民収容所で人権が侵害されているとする報告が繰り返し提出されている。

「マラガの移民と連帯する会」のルイス・ペルニア代表は、「これらの移民収容所は、欧州連合による偽善的な移民政策を正当化する目的のみのために存在するもので、実態は刑務所同然です。そこには民主主義も、法も、人間性もないのですから。」と語った。

貧困国が難民受け入れ負担の大半を負っている(アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官)

 

【ナイロビIDN=ジェローム・ムワンダ】

 

世界の先進各国は、ことある毎に、途上国からの移民がそうでなくとも堅調でない自国の経済に負担になっていると不平を漏らすが、この度国連は、そうした先進国のステレオタイプを覆す報告書を公表した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR
は、「世界難民デー」にあたる先月20日、「2010年世界の動向レポート」を発表し、難民受け入れの負担を受けているのは、富裕国ではなく、難民の絶対数からも、また、ホスト国の経済規模から見ても、圧倒的に貧困国(全世界の難民の8割が居住)である実態を明らかにした。

│中国│30周年記念で再燃する「一人っ子政策」論争

 

【北京IPS=アントアネタ・ベッカー】

 

今年、中国では、一人っ子政策が始められてから30年を迎える。独自性の高い社会工学上の実験だとして賞賛する意見もあれば、中国がグローバル・パワーとしてのし上がっていくことを妨げるとの予測もある。

政府は政策の是非に関する論争を避けようとしているが、あまり都合のよくない意見がこのところ頻出している。

12月には、学者の胡鞍鋼氏が、中国共産党への公開書簡という形で、一人っ子政策は主に1960年代のベービーブーマー世代による人口圧力を緩和するために導入された30年という時限を切った政策であり、今後は家族計画の適切なルールを別に考えていく必要があるとの見方を示した。

さらに一人っ子政策の策定者の一人である田雪源氏が、12月の『人民日報』で、中国はふたりっ子政策に移行し、都会・農村を問わず全ての夫婦に2人の子供を持つことを認めるべきだとの見解を披露した。

田氏は同紙の中で、「中国は時代の流れに適応していくべきだ。次期開発5カ年計画(2011年開始予定)の重点項目を考えれば、人口政策の転換を図るのは今である。」と述べた。一人っ子政策の策定者自身によるこうした見解が人民日報に掲載されたことは、この政策を巡る議論が学術論争の枠を出て、今や政治課題となったとの見方が広がっている。

こうした中、李克強副首相が、今年実施される「第6回人口調査」の責任者に任命された。李氏は、しばしば13億人と言われる中国の正確な人口を把握するという困難な事業の責任者に任命された最高位の政府要人となった。前回2000年に実施された人口調査では、未登録の農村子女や国内移民など政府がそれまで把握していなかった多くの人口集団の存在が明らかにされた。

「一部の学者が如何に良い側面を評価しようとも、一人っ子政策こそ、今日中国社会が直面している深刻な諸問題(急速な高齢化、極端な男女格差)の原因なのです。」と、人口学者のHe Yafu氏は語った。

中国指導部は、一人っ子政策のおかげで約4億の人口抑制が可能となり、人口管理が不可能となる事態が回避できたと評価している。それと同時に、かつて厳格を極めた一人っ子政策の適用の在り方は徐々に変化し、多くの場合、暗黙のうちに、より緩やかな法律が適用されるようになった。

広州や上海、そして最近では北京のような大都市においては、「ダブル・シングル」のカップル(双方とも一人っ子の夫婦)に対して、子どもを2人作ることを容認する政策が始まっている。その背景には、上海のような富裕層が多い大都市において子どもの出生率が全国平均の1.8をはるかに下回っている(上海の場合0.8)ことに対する当局の危機感があり、政策の変化を導いている。

昨年、中国で最も裕福な広東省では、「2人の子供を持つ」資格のある夫婦が2番目の子供を儲けるまで4年待つ規則が静かに廃止された。北京も今年この前例に続く予定である。

「私は政府の方針が変わるのを待てませんでした。」と北京のホテルでスポーツクラブを経営するFan Xirongは言う。彼は30万人民幣(RMB=44,000ドル)罰金と手数料を支払い第二子(娘)を登録した。これにより子供は国から教育と医療の恩恵を受けることができる。

「私達夫婦はお金を払うことで第2子の登録ができました。最初の子供は男の子だったのですが、年を重ねるにつれて女の子がほしくなったのです。」とFan夫人は語った。「私たちは老後のお金については心配していません。それよりも年をとって頼れる息子と娘がほしいのです。」

30年に亘る一人っ子政策を通じて、家族計画の担当官達は、「子沢山が幸福をもたらす」という中国人民の間に根付いていた伝統的な観念を変えることに成功したかもしれない。しかし経済成長で裕福となり老後の孤独を不安が高まるのかでこの伝統的な観念が再び復活しつつある。

超高齢化社会に対する一般人民の不安は、「4-2-1」と言われる中国の人口構造に端的に表れている。2人の大人が4人の老人の面倒をみて、1人の子どもを育てる、という意味である。こうした状況の下で、中国の60歳を超える人口は2030年には3億5500万人に達するとする、家族計画当局による予測もある。

「この30年間、中国経済は人口抑制政策の『恩恵(=ボーナス)』を受けてきた。しかし一人っ子政策を今見直さなければ、急速に進む高齢化がやがてこの『ボーナス』を『負債』に変えていくだろう。」と、田雪源氏は3月に南方周末(Southern Weekend)紙の取材に応えて語った。

経済学者の胡鞍鋼氏は12月下旬に「経済観察(Economic Observer)」紙の中で、1980年の中国共産党文書を引用し、「いづれにしても一人っ子政策は30年の期間限定の政策だったのですから。」と述べている。(原文へ
 
翻訳=IPS Japan戸田千鶴


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出生率の抑制がなされなければ人口は2050年に90億人に

 

│ハイチ・ドミニカ│連帯するハイチの移住労働者

 

【サントドミンゴIPS=エリザベス・イームス・ローブリング、オーグスト・キャンテイブ

 

雨の降るある土曜の夕方、サントドミンゴの労働者街にある雨漏りのする車庫にハイチの移住労働者たちが集まり、住民組織を結成した。彼らはみなドミニカ共和国において差別された共通の体験を持っている。

ある人は、ハイチ人がドミニカ人に殴られ、歯を6本も折るのを目撃した。しかし、目撃していた彼は不法滞在だったため、助けを呼ぶことができなかった。

|中東|不当な扱いを受けるHIV陽性の女性移民労働者

【バンコクIPS=マルワーン・マカン・マルカール】

 

裕福なアラブ首長国連邦には家庭内労働者の職を求め、年間何千という女性がアジアからやってくる。しかし、HIV陽性の告知を受けると、彼女達の生計を立てるための旅は屈辱的な結末を迎える。

移民に取組むNGOネットワークの一員で、マニラに拠点を置く「達成(Achieve)」とも呼ばれる「健康イニシアチブ活動(Action for Health Initiative)」の責任者マル・マリン氏はIPSの電話によるインタビューに次のように述べている。

|ロシア|移民労働者への帰国要請強まる

【モスクワIPS=ケスター・ケン・クロメガー】

景気後退の悪化は、ロシア人よりも旧ソビエト連邦諸国からロシアへ来て働いている人々に、より厳しい影響を与えている。ウラジミール・プーチン・ロシア連邦首相は先月、2009年のCIS独立国家共同体(バルト3国ラトビア、リトアニア、エストニア以外の旧ソビエト連邦の国々で形成された緩やかな国家連合体)からの労働者受け入れ割当てを、ロシア人の雇用保護のため半分、もしくはそれ以上減らすよう命じた。 

これは400万人の定員が200万人あるいはそれ以下に減らされ、移民労働者の多くが解雇に追い込まれることを意味する。