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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER

レバノンで救われるイラク難民

【ベイルートIPS=レベッカ・ミュレー】

 

その女性は、夫とバグダッドの街角を歩いていたところ、武装した5人の男たちにさらわれて繰り返しレイプされた。

「彼女は以前、自分の体に自信を持っていたのですが、いまでは太ってしまいました。太ることで体の魅力を失わせ、他人から自分を守ろうとしているのです」と語るのは、サナ・ハムゼさんだ。彼女は、この女性のようにイラク国内で何らかの被害を受けてレバノンに難民としてやってきた人々を支援する施設「リスタート」で働いている。

 
「リスタート」は、国連難民高等弁務官(UNHCRから資金援助を受けた団体によってベイルートで運営されている。今のところ、70人のイラク人難民に無料のセラピーを施す活動を行っている。


代表のスザンヌ・ジャボールさんはいくつかの困難について語る。「まず、人びとは心理面での援助を受けることを怖がっています。レバノンやイラクの文化ではそれは普通のことではないからです。第2に、私たちは、イラクの文化や歴史、伝統について学ばねばなりません。最後に、イラク人はここレバノンで非人間的に扱われています。ほとんどの難民は低い自尊心しか持てず、何が起こっているかわからないために、それに適応することもできないのです」。


UNHCR
の見積もりによれば、少なくとも220万人の難民が2003年以降にイラクを離れた。デンマーク難民協会(DRC)の最近の調査では、約5万人のイラク人難民がレバノンに滞在しているという。しかしながら、その中でレバノンへの定住が当局から認められた者はわずか600人しかいない。


レバノンは難民条約に署名していない。そのため、入国管理官による厳しい取締りがイラク人難民を待っている。難民はまるで犯罪者のように逮捕され、イラクに送還されるか、帰国を拒否した場合は無期限で身柄を拘束されるのである。


そんな中でも、「リスタート」は希望の光を与えてくれている。バグダッドで学校の警備をしていてそれをやめるよう脅され拷問を受けたエヤドさん(33)は、現在ベイルートのヒズボラ支配下の地域に住んでいる。彼はいま、月給300ドルで窓磨きの仕事をしている。イラクに帰って家族との再会を果たすのが夢だ。彼は静かに語る。「最終的には、すべての人間が人間になるのです」。


レバノンで暮らすイラク人難民について報告する。
原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan



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