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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER

国連事務総長、カザフスタンを称賛し、上海協力機構との緊密な協力を約束

The Shanghai Cooperation Organization Heads of State Council Meeting presided by Kazakh President Nursultan Nazarbayev./ SCO【アスタナIDN=ラメシュ・ジャウラ】

国連のアントニオ・グテーレス事務総長が、カザフスタンが国連安保理非常任理事国として「国際舞台でますます活発な役割」を果たしていることに謝意を表明するとともに、上海協力機構SCO)の重要性を強調して、気候変動に関してSCOがリーダーシップを発揮するよう求めた。

カザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ大統領は、国連事務総長がSCOサミットに参加したことに感謝の意を示し、「SCOの歴史の中で国連事務総長の参加を得たのは初めてのことです。また、この機会がインドとパキスタン両国がSCOに正式加盟するタイミングであったこともきわめて象徴的と言えるでしょう。つまり、今やSCOが国際社会の中で真の政治的な影響力を持ちつつあることを示しています。」と語った。

SCOは恒久的な政府間機関で、カザフスタン、中国、キルギス、ロシア、タジキスタン、ウズベキスタンが中国の上海で2001年6月15日に創設を発表したものである。

António Guterres at SCO Summit in Astana/ K.Asagiri of INPSグテーレス事務総長は6月9日、SCO加盟国首脳理事会第17回会議(アスタナサミット)で、「持続可能な開発に向けた2030アジェンダと、SCOの開発戦略2025は、私たち共通の青写真です。」と指摘するとともに、「皆様に置かれましては、気候変動に関するパリ協定の履行について、是非ともリーダーシップとコミットメントを発揮されるようくれぐれもお願いしたい。希望は高く持っておかねばなりません。」と語った。

グレーレス事務総長はSCOに新たにインドとパキスタンが加盟したことを祝福し、「本日のサミットは、SCOの発展の新たな段階を画するものであり、その対象領域と世界に対する影響力を拡大させました。」と指摘した。

グテーレス事務総長がカザフスタンを訪問していたのは、SCOサミットに参加するためだけではなく、その直後に開催予定の2017年アスタナ国際博覧会(アスタナ万博)開会式に参加することも目的であった。グレーレス事務総長は、気候変動に関してきわめて重要な関連性をもち、持続可能な開発へのコミットメントにも深くかかわる「未来のエネルギー」をテーマとしたアスタナ万博が、画期的なイベントとなるよう強い期待を滲ませた。

2017 Astana Expo/ K. Asagiri of INPSグテーレス事務総長は、「SCOはユーラシア大陸各地で相互理解、対話、安定、開発を促進するうえで意義深い役割を果たしています。」と指摘したうえで、「加盟国は、テロリズム、暴力的過激主義、麻薬密輸、組織犯罪など、今日平和と安全を脅かしているものと闘うために協力しています。これらは、いずれの国も一国で効果的に対処することは不可能であり、集団での対応が必要とされる複雑な問題です。」と語った。

グテーレス事務総長はまた、「国連とSCO間の協力は『堅固な基盤』に基づいています。」「グローバル化の進展と急速な都市化により世界が再編成される一方で、主要な武力紛争は終息する気配を見せていません。このように、国際社会が多くの面において試練に晒されている今日、この協力関係はとりわけ重要なものとなります。」と語った。

「私たちは、安全と経済的機会を求めて多くの人々が大移動する現実を目の当たりにしています。そして今日、不平等や不寛容、それに外国人排斥や人種差別が横行しています。そして、気候変動がもたらす影響は日々悪化の一途をたどっています。」

「国連は、前を見据えて、SCOの強力なパートナーであり続けるだろう。」とグテーレス事務総長は確約した。グテーレス氏は1月の事務総長就任以来、国連の平和維持活動を強化し、国際開発体制をより効果的にすることを目的として、幅広い改革を進めてきた。

そうした改革のひとつが、テロ対策室の新設だ。テロと暴力的過激主義と闘う加盟国を支援するために国連の全力を傾けることを目的とした、高いレベルのリーダーシップを発揮しようとしている。

グテーレス事務総長は、上海協力機構(SCO)のすべての加盟国がテロの被害にあってきたと指摘した。「テロと闘い、その根本原因に対処し、対応策が国際的な人権基準に見合うようにするとのSCO加盟国の公約に期待しています。」とグテーレス氏は指摘したうえで、「究極的には、包摂的で持続可能な開発が、武力紛争と暴力的過激主義予防の最善の形です。」と論じた。

SDGs Gpal No. 16グテーレス事務総長は、この目的を追求するうえで若者の雇用に特に着目すると約束した。「進歩のためには、法の支配の原則を貫き、不満に対処するために平和的な解決方法を提供する民主的機構が肝要です。そして、市民社会と自由で独立したメディアが活躍できる空間を確保することが、成功のためのさらなる要素となるでしょう。そして女性・女児をエンパワーすること、これが、私がとりわけ心に留めている重要課題です。」とグレーレス事務総長は語った。

6月9日にアスタナで行われた記者会見でグテーレス事務総長は、国連にとってカザフスタンとのパートナーシップは、国連の各レベル(国家レベル、地域レベル、グローバルレベル)の活動においてきわめて重要な柱だと語った。

国家レベルでは、持続可能な開発目標の履行においてカザフスタンの民衆と政府を支援している国連のパートナーシップがある。この目的は、同国が、その潜在能力と可能性を完全に発揮しつつ、一方で、持続可能かつ包摂的な方法で、環境を保護し、誰も置き去りにせず、不平等と環境の問題が効果的に対処される取り組みを通じて、世界で最も発展した経済のひとつに自らを変革していくこと(2050年までに先進30か国入りを目指している:INPS)を可能にすることだ。

グテーレス事務総長は、「国連は、ガバナンスと法の支配、人権を向上させるあらゆる取り組みにおいてカザフスタンを全面的に支援する用意があります。」「国連とカザフスタンのパートナーシップは、この国が中央アジアの安定と発展のために最も重要な柱であることを考えると、地域レベルにおいても不可欠のものです。私たちは、中央アジアが平和と繁栄の地域になることを望んでいます。そしてそのためには、中央アジア諸国間の協力が一層促進される必要があります。カザフスタンは、こうした地域レベルの協力を促進するうえで主導的な役割を果たすことができるでしょう。」と語った。

「水資源に関する合意、より効果的にテロに対処し闘うことに関する合意、そして持続可能な開発の取り組みに関して中央アジア諸国間の連帯を強化していく方向性は、カザフスタン政府が今後も決意を持って追求していくものだと確信しています。国連は、カザフスタン政府のこうした取り組みを全面的支援していきます。」とグテーレス事務総長は語った。

 Kazakh Deputy Foreign Minister Roman Vassilenko addressing the UN Security Council on 21 February 2017. Credit: Kazakh Permanent Mission to the UN in New York.さらにグテーレス事務総長は、グローバルなレベルでのカザフスタンとの強力なパートナーシップについて、「カザフスタンはこれまでの実績から、対話の象徴であり、平和の象徴であり、さまざまな文化・宗教・文明間の接触を促進する象徴という地位を築き上げてきました。この国が、(今年初めから)国連安全保障理事会の非常任理事国に加わったことで、様々な紛争事案に関して、同理事会が調停能力を発揮するうえできわめて重要な貢献をしています。」と語った。

「他方で、気候変動に対して脆弱な国であるカザフスタンは、パリ協定が履行され、この難題に国際社会が正面から向き合い、気候変動と闘う能力を手に入れるために、地球温暖化に関してイニチアチブを発揮する必要があります。」

グテーレス事務総長は、北側でカザフスタン、南側でウズベキスタンと接するアラル海への訪問の後、6月10日の声明で、「かつて世界で4番目に大きかった内海が死の危機に瀕しているのを目の当たりにして、強い衝撃を受けました。これはおそらく、現代における最大の生態学的大惨事であり、人間が地球を破壊する能力を持っているという事実を如実に示しています。」とグテーレス事務総長は語った。

しかし、アラル海が徐々に消滅しつつあるのは、気候変動のためではなく、人間による水資源管理の失敗によるものだ。「しかし、それは同時に、気候変動との関連で、もし私たちがこうした現象を抑えるべく思い切った行動を起こすことができなかったとすれば、この種の悲劇が世界中のあちこちで繰り返される可能性があることをも示しています。」とグテーレス事務総長は論じた。

「したがって、アラル海の悲劇を、人類がいかにして地球を破壊しうるかを示す証左として活用しようではありませんか。つまり、私がウズベキスタン側から目の当たりにしたアラル海に起こったような悲劇を二度と繰り返さないためにも、パリ協定の履行に向けて、政府も、企業も、市民社会も、都市も、国家も、全ての人々が国際社会全体を動員することができるように、アラル海の悲劇を一つの教訓としようではありませんか。」(原文へ

翻訳=INPS Japan

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