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|イラク|「文明の発祥地で豊かな文化遺産が奪われている」とUAE紙

 

【アブダビWAM

 

かつて中東文明発祥の地であったイラクでは、文化遺産が破壊と流出の危機に晒されている。「(2003年の多国籍軍による)侵攻後、イラクは主権国としての権利を侵害されているのみならず、その豊かな文化遺産を奪われている。」と、アラブ首長国連邦(UAE)の主要日刊紙が報じた。

ドバイに本拠を置く英字日刊紙「カリージ・タイムズ」紙は、論説の中で「今日イラクには、イラクの文化遺産を盗掘・強奪、あるいは海外流出させる窃盗犯や『顔の見えない』収集家達が跳梁跋扈しており、世界的に名高いイラクの歴史的文化遺産が絶滅の危機に瀕している」として、「この惨めな状況にあるイラクの『今の歴史』を救うために何らかの取り組みがなされなければならない。」と訴えた。また同紙は、イラク国内の全ての文化施設・歴史遺産(博物館、図書館、遺跡等)がこうした犯罪から逃れられない現状の背景には、文化保護に対するイラク政府の優先順位の低さと、対策の欠如があると指摘し、「今日の現状はイラクにとって大きな損失をもたらしている。」と報じた。

 
また同紙は、米軍が古代バビロニア文明の文化保護区に軍事基地を建設したことは、「地元文化遺産に対する最大の冒涜である。文化遺産が常に戦争で脅威に晒されるものではあるが、イラクの人々が苦しんでいる今日の文化被害の現状は、実に信じられないほど悲惨なものだ。」とカリージタイムズ紙は報じた。

「かつて中東文明発祥の地として、多くの歴史的『不思議』建造物・伝説を世界に誇ったイラクは今や荒廃し、多くの文化遺産は傷つき古代遺物のリストから姿を消している。」と同紙は嘆いた。(原文へ

翻訳=IPS Japan戸田千鶴


国連教育科学文化機関(ユネスコ)の報告書によると、イラク侵攻直後の2003年4月から12月までバビロン(バグダッドの南約90キロ)に駐留した米軍が、基地設営時に行った掘削作業などにより、バビロン様式の遺跡群、南部のネブカドネザル宮殿など主要部を含む遺跡が損壊しているという。報告書は、大英博物館の2005年の報告書を引用する形で、駐留米軍によるバビロン遺跡への影響を、エジプトのピラミッドや英国南部の巨石遺跡「ストーンヘンジ」の周囲に基地を建設するのに等しい行為だと批判した。

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