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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER
忘れえぬアウシュビッツの恐怖

Igor Malitski in front of the gate to Auschwitz. Credit: Christian Papesch/IPS

【オシフィエンチム(ポーランド)INPS=クリスチャン・パペッシュ】

 

ウクライナ出身の元機械工学教授、イゴール・マリツキー氏(87歳)は、金属製のゲートの下に降り積もった雪の上に立っていた。厚いジャケットを羽織り、頭には青と白の帽子を被り、大きなプラスチックのヘッドフォンをしている。

マリツキーは無表情であった。彼の帽子は、60年以上前の血で汚れている。彼の頭上にある鉄でできた巨大な文字は、アーチの形を成している。そこにある言葉こそが、人間の歴史の中でおそらく最も恐ろしいスローガンであろう。「労働は解放する」(Albeit macht frei)。

│キルギス│花嫁誘拐禁止法、一夫多妻主義者の妨害で否決

 

【ビシケクINPS=クリス・リックルトン】

 

女性を誘拐して花嫁にしてしまう違法行為を抑えるための法案(イスラム婚姻法案)がキルギス国会に提出されていたが、1月26日に行われた採決で否決されてしまった。

ある国会議員は、同法案が支持されなかった理由として、「法案に含まれている条項が、表面的には違法でありながら暗黙の内に許容されてきた一夫多妻婚を取り締まる手段となりかねない」という危惧があったとしている。

│中欧│教育でのロマ隔離に批判高まる

【ブラティスラバIPS=パボル・ストラカンスキー】

 

スロバキア共和国の裁判所は、ロマの子どもたちを他の子どもから隔離して教育することは違法であるとの判決を下したが、隔離政策を採用している学校は、なおも自らの判断の擁護に躍起となっている。

サリスケ・ミカラニ(Sarisske Michalany)小学校のマリア・クヴァンチゲロヴァ校長は、「ロマの子供達は独自の教室を編成することで教師の目が行き届どいているのであり、彼らは隔離政策から恩恵を受けているのです。」と語った。


しかし隔離政策を批判する人々は、「ロマの子供達を含む様々な背景を持った子供達を同じ教室で教えている学校では成果がでており、隔離政策がロマの教育や社会包括の問題解決には全く役に立っていない。」と主張している。

|北東アジア|変化が望まれる対北朝鮮政策

【東京IDN=浅霧勝浩】

 

「平壌ウォッチャー」たちが朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)内部の新権力構造の分析に気を取られ、主要メディアが金正日総書記の葬式にばかり注目する中、この国の恐るべき人権状況に目を向ける人はほとんどいない。

平壌ウォッチャーと海外諜報部門のジレンマは、金正日総書記の死を察知することができなかったということによく現れている。そのぐらい、「鉄のカーテン」に覆われた北朝鮮国内で何が起こっているのかはほとんど知られていないのである。

|アフリカ|あまり報道されない恐るべき実態‐男性のレイプ被害者の声

John is one of the victims of male rape in the Democratic Republic of Congo who was brave enough to speak out about his horrifying experiences. Credit: Moses Seruwagi

【カンパラIPS/SNS=モーゼス・セルワギ】

 

ここは東アフリカのウガンダにある病院。ここでは、プライドと自尊心を喪失し、深いトラウマに苛まれている男性のレイプ被害者達が治療を受けている。彼らは、自らの身に降りかかったこの恐ろしい犯罪について、率直にその時の経験を語ってくれた。

「以前は、レイプというと被害者は女性のみだと思っていました。今となっては、私は自分自身が分からなくなってしまいました。肛門と膀胱に常に痛みを感じますし、特に膀胱は水が内部に溜まって膨れ上がっているように感じます。自分がもはや男性だとは思えないのです。自分が将来、子どもを儲けるかどうかも分からないのです。」と、コンゴ民主共和国(DRCから逃れてきた27歳の難民男性(ジョン=仮名)は語った。彼は、内戦や部族間闘争が続くアフリカ大陸各地で数千人規模に及ぶと考えられている男性のレイプ被害者の一人である。

人権問題との闘いは「まるで地雷原」(AIイラン問題担当エリーゼ・アウアーバック氏インタビュー)

Elise Auerbach, Iran country specialist for Amnesty International USA Credit: Colin Trenbeath/Single Arrow Productions

【国連IPS=クリスチャン・パペッシュ】

 

10月18日、国連人権委員会が、イランの人権状況を検討するための会合を開いた。一方、国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル(AI)」は、イラン政府が現在及び過去に於ける人権侵害(青少年に対する死刑適用、少数派宗教、民族、同性愛者に対する差別や逮捕等)を認めない限り、これは茶番劇となりかねないと警告している。

|アラブ首長国連邦|慈善家の寄付で多くの囚人が釈放される

 

【ドバイWAM

 

ラマダン期間中にアラブ首長国連邦(UAE)市民から寄せられた善意の支援により、ドバイで拘留中の多くの囚人が再び日常を取り戻せるかもしれない。

「同情者」という呼称以外匿名を希望したある市民がラマダンに際して、ドバイ刑務所宛てに100万ディルハム(約272,000ドル)の寄付を行った。この寄付は借金の返済不履行で収監中の多くの囚人の債務返済に充てられることとなっている。

|人権|映画が明らかにするスリランカ内戦最後の数ヶ月

 

【ワシントンIPS=ナシーマ・ノール】

 

スリランカ国軍とタミル・イーラム解放のトラ(LTTE)の2009年の内戦最終段階(1月~5月)を克明に記録したドキュメンタリー映画「スリランカのキリング・フィールド」が、7月15日、米議会において上映された。映画を紹介したトム・ラントス人権委員会のジェームズ・マクガバン下院議員は「(この記録は)人間の恐るべき最悪の側面を示す実例である」と語った。


ジャーナリストで映画監督のカラム・マクラエ氏(Callum Macrae)が制作したこのドキュメンタリー(50分)は、初め英国の「チャンネル4」で放映された。ヒューマン・ライツ・ウォッチアムネスティ・インターナショナル、国際危機グループ(ICG)、オープン・ソサエティ財団などが制作を支援した。

│ラテンアメリカ│正義への長く困難な道のり

 

【ニューヨークIPS=エリザベス・ウィットマン】

フレディ・ペセレッリをはじめとする法医人類学チームの仕事は、人間の骨をその他のもの靴とか衣服、IDカードなどから分類することだ。彼らが泥にまみれた骨を掘り出すのは、グアテマラのラベルバナ墓地である。ここには、1960年から96年にかけての内戦の間、無数の死体が放り込まれた。

2010年の映画「グラニート:独裁者の捕え方」(監督:パメラ・イエーツ、パコ・デオニス、ピーター・キノイ:下記映像資料参照)は、内戦時の人道に対する罪を裁くために奮闘するグアテマラ法医人類学財団の動きを追っている。特に焦点を当てているのは、1982年3月から83年8月まで軍事独裁者であったリオス・モントをスペインの法廷で人道に対する罪に問うことを目指す被害者らのたたかいだ。

|北朝鮮-中国|人妻として売られる脱北者達

【ソウルINPS=アン・ミヨン】


脱北して中国側の国境の街に逃れる北朝鮮人の数は増加しており、女性の数が男性を上回っている。「過去数年間で中国に脱北した北朝鮮人の数は約200,000人に及ぶがその7割を女性が占めている。」と自らも亡命経験があり現在は脱北した同胞の人権擁護にあたっているキム(Kim Tae Jin)氏は語った。

北朝鮮
の男性の場合、現地に不案内なことから警察当局に密告され北朝鮮に送還されるリスクが高いため脱北を躊躇するものが少なくない。キム氏は、「さらに、少ない仕事を中国人と競っても北朝鮮の男性にほとんど勝ち目がないのです。」と語った。

対照的に北朝鮮の女性たちは、若い者であれば、国境地帯の中国側農村で農夫の嫁として売られたり、より年配の者は、レストランやカラオケルームなどで働いている。「私たちは、脱北した北朝鮮女性の約80%が中国人男性に売られているとみています。彼女たちは、中国に越境後は、北朝鮮への強制送還を恐れるあまり、どんなにひどい扱いをうけても声を潜め、命令に従う傾向にあるのです。」とキム氏は語った。