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|オーストラリア|危機にひんする先住民族の言語

【メルボルンIPS=スティーブン・デ・タルチンスキ】

 

オーストラリアの言語は主に英語で、その他にイタリア語、ギリシア語、広東語、アラビア語などが使用されている。さらに100を超える先住民族の言語が話されているが、その今後が危ぶまれている。

2005年の全国先住民族言語調査報告書によると、250の先住民族言語のうち全年齢層で話されているのは18言語で、110言語は高齢者だけしか使っていない。その他は消失した。アボリジニ・トレス海峡島しょ民言語連盟(FATSIL)のP.ハーバート氏は「先の見通しは暗い」という。

 
言語と文化の多様性を推進するための国際母語デーの2日前、2月19日に発表されたユネスコの「Atlas of the World’s Languages in Danger(危機にひんする世界言語地図)」の新版によると、世界のおよそ6,000の言語のうち、2,500が危機にある。


危機にある先住民族言語を懸念して、ハーバート氏は下院宛ての請願書を作成し、国の先住民族言語政策の策定を求めている。請願書は教育や地域社会における言語の重要性を訴えるとともに、そうした言語を保存あるいは再導入する動きも紹介している。


さらに、昨年12月に無党派のオーストラリア教育研究審議会が作成した「A Way Forward(ひとつの進展)」という報告書によると、16,000人の先住民族の生徒と13,000人の先住民族以外の生徒が先住民族言語プログラムに参加し、80の言語が260の学校で教えられていた。


ジラード教育相は先住民族言語の学習を支援すると言っているが、予算は他の言語と比べてはるかに少ない。「先住民族言語の保護は文化の保護につながる」とハーバート氏はいう。


モナシュ大学先住民族研究センターのJ. ブラッドレー氏も言語と文化は切り離せないと主張している。同氏はオーストラリア北部のヤニュワ族の人々と、過去30年にわたり、言語を含む自然や文化の維持にかかわってきた。


ヤニュワ語を保存するために、ブラッドレー氏と専門家チームは地域社会の人々とともに二言語用のアニメを作成している。これにより若い世代だけでなく、未来の世代にもヤニュワ語とその文化に関する知識を伝えることが期待されている。


オーストラリアの先住民族言語を保存する活動について報告する。(
原文へ


翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩


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