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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER
鳥インフルエンザとビルマ軍事政権

 

【バンコクIPS=マルワン・マカン・マルカール】
 
国連担当官は4月10日、ASEAN諸国政府に対し、ビルマにおけるHN1型インフルエンザ(鳥インフルエンザ)の急増について警告した。MandalayおよびSagaingの2州を中心に、既に100件を超える発病が確認されたという。

それにも拘らず、ビルマの軍事独裁政権は、鳥インフルエンザ発生を国民に伝えておらず、養鶏業者もその緊急性を全く理解していないという。

ビルマ問題専門家は、4月17~18日バリで開催されるASEAN外相会議が、ビルマ政府に圧力をかける良い機会と見ている。海外のビルマ亡命者で構成されるNational Council of the Union of BurmaSoe Aungスポークスマンは、「健康問題がASEANの議題に上ったことはないが、鳥インフルエンザは国際的問題であり、政治とは切り離せない」と語っている。

軍事政権の孤立を打ち破る鳥インフルエンザ

【バンコクIPS=マルワーン・マカン・マルカール】

今週のビルマ当局による高病原性鳥インフルエンザH5N1型ウイルスの感染確認は、1962年以来冷酷な支配を続けてきた軍事政権の孤立からの脱却を表明するものとなった。

食糧農業機関(FAO)に対する援助要請は、この国連機関から高い評価を得ている。FAOアジア太平洋地域事務所のローレンス・グリーソン氏は、IPSの取材に応えて「ミャンマー(軍事政権がビルマに与えている国名)政府が発生をFAOに報告し、国外の研究所にウイルスの検査を求めたことを嬉しく思う」と語った。同氏も、3月16日に実施した検査によってH5N1型ウイルスが検出されたことを確認した。

ヨーロッパ、鳥インフルエンザへの不安高まる

【パリIPS=ジュリオ・ゴドイ】
 
フランスでは、H5N1ウィルスに感染した野生のカモが2月13日に初めて発見されて以来、食肉の販売額が30%以上も低下している。ベルトランド保健相は、死んだ鳥の報告や、ハトがバルコニーに降りてきたという相談などが、1日平均3,000件以上も寄せられていると語った。通常、こうした通報は日に30件ほどである。

しかし、世界保健機構(WHO)は、パニックを何とか抑えようとしている。確かに、ウィルスに感染した鳥と直接接触すると、鳥インフルエンザにかかってしまう。ただ、H5N1は熱に弱いから、よく加熱した鳥肉なら食べても問題はない。

無防備なまま鳥インフルエンザに見舞われたインド

 

【ムンバイIPS=サンダヤ・スリニバサン】

2月18日、インド当局は、1月末の家禽類の大量死発生後、鳥のサンプルから病原性の高いH5N1型鳥インフルエンザウイルスが確認されたと発表した。西部マハラシュトラ州のナンドゥルバル地区の養鶏場ではこれまでにおよそ4万羽の鶏が死亡している。ラマドス保健相は2月20日、「事態は収拾され、人への感染は確認されていない」と国会で述べた。

州政府は、感染地区での40万から80万羽の処分とワクチン接種の計画を発表した。養鶏農家には鶏1羽当たり7〜14セントの補償が出るが、実際の養鶏経費70セントには大きく足りない。養鶏場の閉鎖に仕事を失った数千の労働者については、補償も発表されていない。養鶏場主らは、少なくとも500万ドルの損失と見ている。

アジアの鳥インフルエンザ問題の解決にはジェネリック薬しかない

【キャンベラIPS=ボブ・バートン】

 

11月初頭に、鳥インフルエンザ問題を話し合うアジア太平洋経済協力会議APEC)が開かれる予定であるが、ジェネリック薬の製造を推進する必要性について討議がなされる見通しはない。

そんな中、ブディーマ・ロクージ博士らが、鳥インフルエンザ用の医薬品製造の特許を持っているロシュ社が米国において生産量を拡大させているものの、多くの国にとってそれは不十分であると主張する論文を『オーストラリア医療ジャーナル』に掲載した。とくに、ラオス・ベトナム・カンボジアなどのような被害が拡大する可能性が高い国にかぎって、医薬品を購入する資金が不足していると指摘されている。

世界保健機構がインド製のHIV治療薬を承認する

 

【ジュネーブIPS=グスタボ・カプデビラ】
 
インドのRanbaxy Laboratoriesが製造している7種のノーブランドの抗レトロウイルス薬(ARV)が世界保健機構(WHO)の承認薬として認定された。WHOは声明で、「今回の新たな承認は低所得国において安価で上質なエイズ治療薬を入手可能にしようとする取り組みに拍車をかけるものとなる」と述べた。

同じくインドのAurobindo Pharmaが製造している3種の抗レトロウイルス薬もWHOの承認薬として認定された。Aurobindo Pharma社もRanbaxy社と同様にノーブランドの抗レトロウイルス薬(ARV)を製造している。

スワジランドのNGO、十代の青少年を対象にエイズ予防キャンペーンを開始

【ムババネIPS=ジェームズ・ホール】

 

スワジランドのNGONational Emergency Response Committee on HIV/AIDSNERCHA)は、十代の青少年を対象に、「自らの命とスワジランドの将来のために性行為を控え自分の人生に責任を持て」と訴える新たなキャンペーンを開始した。NERCHAは、同国のNGOのコーディネーター的な役割を果たしており、エイズ・結核・マラリア撲滅グローバル基金(Global Fund to Fight AIDSTuberculosis and Malaria)、政府、民間からの資金を背景に国内NGOに対する資金支援を実施している。

全国紙2紙による「明日は私のものだから」というスローガンを掲げた全面広告の他、ラジオ・キャンペーンも展開。また、今月から、大型ポスターによる屋外キャンペーンも開始された。屋外掲示用ポスターには、「私は、学校を卒業したい。だから、セックスは我慢できる」というコピーと共に教科書を抱えた女の子や、「僕は将来を考えている。だから、セックスは我慢できる」と意を決した表情の男の子の写真が使われている。

スワジランドは、世界でエイズ感染率が最も高く、異性関係が活発な成人の感染率は42.6%に達する。一方、18歳以下の感染率は15%で安定、あるいは減少傾向にあるかもしれないという。

|タイ‐米国|エイズ薬の取り扱いが、次回自由貿易交渉の焦点になる

 

【バンコクIPS=マルワーン・マカン・マルカール】

 

「タイ国民が適正な価格で医薬品やヘルスケアにアクセスできる権利は守られなければならない」と、スチャイ・チャロエンラタナクル保健相は、先週、記者団に対して語った。

タイ米国間の第4次自由貿易交渉(FTA)が、7月10日から15日の間、米国モンタナ州で開催予定であるが、タイ政府は、次回交渉の結果(新たに協議項目に「知的財産保護」項目が追加された)、抗レトロ薬(エイズ薬)が従来のように安価で製造できなくなるのではないかと懸念を深めている(タイ政府がFTAに関してこのような懸念を一般に発表したのは初めて)。

|スリランカ|公式HIV/AIDS感染者数は少ないが、リスクは高い

 

【コロンボIPS=アマンタ・ペレラ】

 

人口1950万人の内、公式に確認されたエイズ発症者数614人、HIV/AIDS罹患率0.1%と、公式統計を見る限り、スリランカはエイズ感染の影響を殆ど受けていないように見える。しかし、専門家の間では、同国のエイズ感染率が相対的に低いことは認めているものの、初期段階にある現在の内に思い切った対策をとらなければ、深刻な事態へと感染が広がっていくと見られている。

アフリカのバイオセーフティー使節、カナダでの国際会議から締め出される

【ブルックリンIPS=スティーブン・リーヒ】

遺伝子組換え食品に関する国際的な枠組み合意を話し合う各地域・レベルの会合が進められている中、5月30日からカナダのモントリオールで開催予定の会合への出席を予定しているアフリカからの使節テウォルデ(2000年スウェーデン国王からノーベル賞に相当するというRight Livelihood Awardを受賞した科学者でバイオセーフティ合意の父と言われる)のビザ申請が拒否される事態が発生した。

テウォルデは、カナダ政府、米国政府の方針に反して、人体に害を及ぼす恐れのある遺伝子組換え組織(種や作物)に対する国際的な法的枠組みを構築することを主張しており、今回のビザ発給の拒否は各方面で物議を醸し出している。バイオセーフティーを巡る諸議論と今回のビザ発給拒否が及ぼした一連の国際会議への影響を報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩