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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER
|タイ|政府によるエイズ対策の転換(前半)

 

HIV/AIDS研究事業現地取材からの抜粋】

タイは90年代初頭に政府、産業界、メディア、NGOなど社会のあらゆるセクターを動員したエイズ対策を実施して当初の爆発的なエイズの流行を抑制することに成功した世界でも数少ない国であるが、この思い切ったエイズ対策が可能になった背景には、今日もタイで「ミスターコンドーム」と親しまれている人物の活躍があった。

タイでは当初エイズは同性愛者やIDU(薬物常用者:静脈注射の共用で高い確率で感染する)など一部の限られた人々の間に感染する外来の病気であり、最初の事例発見後数年が経過しても一般のタイ人には関係ないと考えられていた。

HIV/AIDS蔓延防止に向けたカンボジア仏教界の試み

HIV/AIDS研究事業現地取材からの抜粋】

 

カンボジア仏教界は、ポル・ポト政権下で僧侶の大半を虐殺されるなど壊滅的な打撃を受け、現在も再建途上の段階にある(カンボジアには約3,700の寺院があり、約50,000人の僧侶と9,000人の尼僧が仏教界と伝統的なモラルの再建に従事している)。

しかし、内戦後の価値観の混乱に伴う諸問題(拝金主義と人身売買の横行、性行動の早期化/カジュアル化とHIV/AIDSの蔓延等)に直面して、伝統的なモラルの体現者としての僧侶の役割が改めて見直されるようになってきている。

モルヒネは痛みを殺すが、その値段は患者を殺す

The Bulawayo Island Hospice has been operating since 1982 and is one of the few medical facilities catering to Zimbabwe’s poor. Credit: Busani Bafana/IPS

【ブラワヨINPS=ブサニ・バファナ】

 

ギリー・ヌクベさん(仮名)が4時間ごとに必要とするモルヒネの錠剤60錠分を買うために18ドルを稼ごうとすると、娘の鶏肉売りでは2週間もかかってしまう。

失業率が70%にも達している国で、モルヒネ錠剤(1錠10mg)60錠入の瓶が18ドルというのは法外な金額である。これだけあれば、パン6斤を買うことができる。

しかし、農村部に暮らすヌクベさんのような患者には、選択の余地がない。彼女が痛みから解放されて夜眠るためには、モルヒネに頼る以外の手段がないのである。

|バングラデシュ|社会の調和を訴える仏教徒たち

  

Policemen guard a Buddhist monastery in Dhaka following sectarian violence in Cox's Bazar. Credit: Farid Ahmed/IPS【ダッカIPS=ファリード・アハメド】

 

バングラデシュ南東部で、イスラム教徒の群衆が仏教寺院十数カ所と多数の仏教徒の住居を焼き討ちしてから一週間が経過したが、仏教徒らの不安は収まりそうにない。むしろ彼らは、今後暴力行為が一層エスカレートするに違いないと見ている。

バングラデシュ
政府は、宗教的マイノリティである仏教徒に対して国による保護と支援を繰り返し約束しており、国家人権委員会のミザヌール・ラーマン会長も、今回の仏教徒に対する残虐行為が発生したことを謝罪した。しかしこうした政府の公約をもってしても、数千人の仏教徒の間に広がっている「新たな暴動が起こるのではないか」との恐れを払拭するには至っていないようだ。

母になることを強いられるニカラグアの少女妊婦たち

Girls at a rural school in Nicaragua. Credit: Oscar Navarrete/IPS【マナグアIPS=ホセ・アダン・シルバ】

 

13歳で妊娠したカルラ(仮名)はすべてを失った1年目の中学生活も、家族も、恋人も、そして自分の幸せも。彼女は、ニカラグアの首都マナグアの路上で1年間物乞いの生活をした末に、若い母親のためのシェルターに保護された。

彼女の生活が一変したのは2006年12月のこと。小学校の教員にレイプされたカルラが妊娠3か月であることを母親が発見したのだ。母はカルラをベルトで打ちすえ、家族をもう一人養う余裕はまったくないと言って、家から追い出した。

マラリア対策で網を広げるパプアニューギニア

Rotarians Against Malaria display one of the treated mosquito nets being used around Papua New Guinea. Credit: Catherine Wilson/IPS

【ポートモレスビーIPS=キャサリーン・ウィルソン】

 

パプアニューギニアでは、人口の90%がマラリアに罹患する危険性があり、毎年190万件が報告されている。しかし、殺虫効果を施した蚊帳を吊ることで、マラリアを劇的に減らすことができる。

世界保健機構(WHO
によれば、世界の人口の半分が、蚊によって媒介されるマラリアに罹患する危険性がある。2010年には世界で2億1600万件のマラリアが報告され、うち65万5000人が死亡している。

パプアニューギニア
では、地球温暖化の影響によって蚊の活動が活発化し、マラリア患者数が20万人増えると政府は予想している。

殺虫蚊帳は1986年に世界で初めて導入され、パプアニューギニアでは1989年に全国的な配布が始められた。2004年には、「エイズ・結核・マラリアに対抗するグローバル基金」の資金を獲得することに成功した。それ以前から全国配布に尽力している「マラリアに対抗するロータリーの会」と政府の協力の下、全人口の80%への配布を終えている。

毒物の脅威に立ち向かう新しいイニシアチブ開始

【国連IPS=イザベル・デグラーベ】

 

化学、生物、放射性物質、核(CBRN)の脅威に関連したリスクを低減することが、センター・オブ・エクセレンス(CoE)として知られる新しい多国間イニシアチブの目標である。

国連地域犯罪司法研究所(UNICRI)、欧州連合の代表、CBRN問題の専門家らが共同のCoEを立ち上げ、CBRNのリスクに対処する政策を作り世界をまとめることを目指している。

CBRN
物質が犯罪目的で乱用され、とりわけ産業への深刻なダメージがもたらされる懸念が高まっていることを受け、ケニア、アルジェリア、モロッコ、ヨルダン、アラブ首長国連邦、グルジア、ウズベキスタン、フィリピンにCoEが立ち上げられ、世界60ヶ国以上からの協力を得る予定である。

|UAE|労働大臣、夏季における昼休憩を定めた労働法令の更新に署名

【アブダビWAM

 

アラブ首長国連邦(UAE)労働省は、5月30日、野外労働者の保護のため設けている夏季の日中における労働禁止時間制(12:30から15:00)が、今年も6月15日から9月15日までUAE全土で施行されると発表した。

野外で8時間以上労働に従事する人々に適用されるこの法令は、サクル・ゴバシュ労働大臣が昨日署名したことにより、8年連続で施行されることとなる。

|イラク|子ども達は実験用マウスだったのか

One among an unusually high number of children in Basra fighting leukaemia. Credit: Karlos Zurutuza/IPS.

【ファルージャIPS=カルロス・ズルツザ】

 

イラクのファルージャの病院では先天性欠損症を伴って出生した赤ん坊の数を記録した統計は存在しない――あまりにも事例が多い上に、両親がこのことを話したがらないのである。「先天性欠損症を伴って生まれた子供の家族は、新生児が死亡すると誰にもこのことを打ち明けることなく埋葬するのです。そうした子供が生まれたことは家族にとってあまりにも恥ずかしく出来事と捉えられているのです。」と病院のスポークスマンであるナディム・アル・ハディディ氏は語った。

「私たちは今年の1月にファルージャで先天性欠損症を伴って生まれた子供の出生例として672件を数えましたが、実際には、もっと多くの出生事例がったと思います。」と、ハディディ氏は、プロジェクターで脳が欠損していたり目がない子ども、或いは腸が体から飛び出た状態で出生した子供の写真を映しだしながら語った。

またハディディ氏は、手足が欠損した状態で出生した幼児の冷凍保存遺体の写真を示しながら、「こうした子供を出生した両親の反応は、通常、恥ずかしさと罪の意識が複雑に交錯したものです。両親は、子どもがこうして生まれたのは自分になにか原因があるのではないかと考えるのです。コミュニティーの長老たちが、これは『神の与えたもうた罰だ』と言ってみても、こうした両親たちには何の慰めにもなっていないのです。」と語った。

│南スーダン│ハンセン病とたたかう人々

After a lifetime of struggle, Laurence Modi hopes to improve his home and one day start a family. Credit: Simon Murphy

【ジュバIPS=ダニエル・バティスト】

 

一見したところ、ジュバ郊外にあるロクウェ村は南スーダンの普通の村と同じように見える。しかし、地元の診療所を見てみると、ここが普通の場所とは違っていることに気づく。

何十人もの患者が、日光を避けて屋根の下に入ろうとしている。四肢が曲がっている人も少なくない。歩きまわれる人もいるが、歩くのもやっという人もいる。ここロクウェは、ハンセン病患者が身を寄せる場所なのである。