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タイ米の高騰で世界市場はどうなる

 

【バンコクIPS=マルワーン・マカン-マルカール】

 

タイの新政権が米の価格支持政策を打ち出し、農民はこれを大いに歓迎しているが、米価格上昇により世界市場での競争力が失われるのではないかとの懸念が出てきている。

タイは毎年1000万トン近くの米を輸出しており、世界の米輸出の3割程度を占める。アフリカではナイジェリアコートジボワール、南アフリカが主要な輸入国であり、アジアではフィリピン(世界最大の米輸入国)やインドネシアなど。先進国では欧米諸国もタイ米の安定した輸出先市場となっている。

8月に誕生したインラック・シナワトラ政権は、7月の総選挙において、貧しい農民から米を買い上げることを公約としていた。そして、現在の市場価格の5割増で米を買い上げる政策が発表されたのである。玄米なら1トン当たり1万5000バーツ(517ドル)、ジャスミン米なら1トン当たり2万バーツ(689ドル)で買い取る。この10年に国際市場で取引されたタイ米の平均値は1トン当たり400ドルであることから、これらの価格はよりかなり高騰したものとなる。

 
タイ農業省によると、これまでに農民400万人がこの制度に登録を済ませたという。肥料や農薬、石油価格の上昇に苦しむ農民のこの政策への支持は高い。

これまで、タイ米は国際市場で400ドル/トンほどで取り引きされており、かなりの値上げとなる。タイ米輸出業者協会(TREA)によると、このままでは国際価格は800ドルにも達する可能性があるという。9月半ばの段階ですでに2009年1月以来の最高値となる629ドルであった。

TREA
は、これによってタイ米の国際競争力が失われることを危惧している。元タイ米輸出業者協会のヴィチャイ・スリプラサート会長は、先週の記者会見に際して、「政府は一夜にして米価を5%引き上げました。これにより国際市場におけるタイ米の競争力は失われるでしょう。」「政府が数十億バーツを継ぎこんでコメ市場に介入しようとするのは極めておかしない状況です。」と語った。

近隣のベトナムは年間670万トンを輸出している。他方、インドは、4年間にわたる非バスマティ米の禁輸措置を解き、国際市場に復帰する予定だ。すでにインドの業者は200万トンの輸出許可を得ている。

タイの米価格政策と国際市場への影響について考察する。(原文へ

翻訳/サマリー=山口響/IPS Japan浅霧勝浩

 

 

 

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