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天然ガス価格で対立再燃

IPSJ【プラハIPS=ゾルタン・ドゥジジン】

一時的に解決をみたロシアとウクライナの天然ガス問題が再燃し、数か月後には更なる価格戦争が始まる気配である。 

ウクライナは、ガズプロムとの供給長期契約を結んでおらず、定期的に価格交渉が行われている。新たな危機は、今年1月に西寄りのユリヤ・ティモシェンコ首相が、選挙公約実現のため、ウクライナ・ガス市場から“疑わしい”仲介会社を排除すると宣言したことから始まった。

Yulia Tymoshenko/Wikimedia Commonsティモシェンコ首相は、ガスプロムがウクライナの国営石油/ガス公社ナフトハズ(Nafthaz)と直接取引を行うことを欲している。一方、ガスプロムは、仲介会社なしでは1立法メートル当たり179.5ドルの価格を維持することはできないと主張している。仲介会社の設立は、ロシアが2006年に対ウクライナ供給を停止した際の妥協の産物で、ティモシェンコ氏はこれを、不正取引の温床であり、巨額の利益が経営者の懐に入っていると批判している。

仲介会社を一部所有するガスプロムは3月1日、ウクライナへのガス供給を大幅に削減。キエフ政府に対し負債約15億ドルの即時支払を要求した。この負債は、ウクライナが“何らかの理由”でロシア産のヨーロッパ輸出用ガスを他に流用しているために蓄積されたものと考えられている。

3月5日、ウクライナが負債の支払いに応じたことから、ガスプロムは価格維持を発表。ウクライナ・メディアは、価格合意はキエフ政府の勝利と讃えた。

ティモシェンコ氏は、仲介者排除と旧価格179・5ドルの維持という念願の目標を達成したかに見えたが、彼女の政治的勝利はウクライナ消費者にとって高いつけとなるかもしれない。というのも、ガスプロムが、中央アジア諸国による価格の国際レベル並み引き上げに同意したためだ。ユーシチェンコ大統領は、既存システムを廃止することで、安い中央アジアのガス獲得が危うくなるとしてティモシェンコ首相を批判している。

ウクライナのリベラル派は、ロシアはガスプロムを政治の道具にしていると非難しているが、ロシア側は、ウクライナの政治家は、ガスを自国内政治の道具にしていると反論する。

反対派および自党内からの強い批判にも拘わらず、その過激ともいえるスタンスにティモシェンコ氏の人気は高まる一方で、2009年の大統領選の有力候補になると見られる。

しかし、ハンガリー国際問題研究所のエネルギー専門家アンドラス・デアク氏は、「2009年あるいはそれ以前の厳しい対立なしでは、歩みよりは見られないだろう」と語っている。天然ガスを巡るウクライナとロシアの対立について報告する。

翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩

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