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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER
|視点|気候変動とホモサピエンスの限界、そしてバイオマス・ショア構想(倉橋みどり東京大学大学院農学生命科特任准教授)

Photo: In a desert area located on the west coast of Australia. The lake looks pink because of Dunaliella. Credit: Midori Kurahashi.【東京IDN=倉橋みどり】

今夏に体験した異常な暑さと世界各地で頻発した山火事は、記憶に新しい。世界中の多くの人々が「なんとなく空恐ろしいことが進行しつつある」と肌身で感じていることだろう。にもかかわらず、遅々として対応策が講じられずにいる。その理由は、一方で「地球温暖化を止める費用は効果に見合わない」と考えている人々が世界を動かしているからだ。

私たちは好むと好まざるとに関わらず同じ船の乗組員で、魚釣りをしながら航海している。どうやら船底に小さな穴があいてしまったようだが、魚釣りに夢中で、船底の小さな穴の事にはかまっていられない様子だ。

核軍縮を求める議員ら、気候変動対策を訴える

Collage: RAJ IDN-INPS【カトヴィツェIDN=アレクサンドラ・ガドジンスキー】

「核兵器と気候変動は、人類と文明、地球の生存そのものを危機にさらす二大脅威です。『原子科学者紀要』が今年1月に、『世界終末時計』の針を『真夜中(=人類の絶滅)まであと2分』の地点に進めた理由が、まさに核兵器と気候変動による脅威だったのです。」と、核不拡散・軍縮議員連盟(PNND)のグローバル・コーディネーターであるアラン・ウェア氏が、12月9日のイベントで指摘した。

このイベントは、ポーランド・カトヴィツェで12月14日まで2週間の日程で開かれた国連気候変動枠組条約第24回締約国会議(COP24)において、列国議会同盟(IPU)が開いたものである。

アラル海は不死鳥の如く「灰」のなかから蘇りつつある

Photo: Working from dusk until dawn, fishermen from around the town of Aral in Kazakhstan haul in a catch from the North Aral Sea, where the water level has risen and salinity has decreased – in stark contrast to the larger South Aral Sea, which has gone nearly dry. Credit: Aramco World【ニューヨークIDN=ラドヴァン・アキーム】

「世界最悪の環境災害一つ」に数えられるアラル海の縮小により被害を受けた地域は、中央アジア諸国の国境を越えて広範囲に及んでおり、国際社会による早急な対策が求められている。

アラル海の干上がった湖底から舞い散る塩分と有害物質を含んだ埃は、風に運ばれてアジアや欧州に暮らす人々や、遠くは人口が疎らな北極圏にまで達する事態となっている。

2021年までにカーボンニュートラルを目指すコスタリカ

Photo credit: Rafael Murillo, Courtesy Congress SEE【サンホセ(コスタリカ)IDN=ファビオラ・オルティス】

中米のコスタリカが国の政策として生態系サービスへの支払い(PES)を開始してから20年が経過した。民衆と地球のために森林保護に取り組む地主に補償を与える世界初の全国的な枠組みである。

今日、国際社会が温室効果ガスを削減し、今世紀末までの気温上昇を抑える努力を続ける中、人口500万人のコスタリカは、自然保護を優先して化石燃料に課税する方針をとる先例を提供している。同国は2021年までにカーボンニュートラル化CO2排出ゼロ)を実現するという目標を打ち出している

最新の報告書が地球を脅かす「ホットハウス(温室化)」現象について警告

Photo: A dried cornfield is pictured on August 6, 2018 in Mitschdorf, eastern France, as a heatwave sweeps across Europe. Credit: phys.org【ベルリンIDN=リタ・ジョシ】

地球は、転換点となるしきい値を超え、危険な温室状態が永続する「ホットハウス」状態に突入する地点に向かって少しずつ進んでいる。その地点を超えると、各河川は氾濫し、海岸線が消滅。沿岸地域は暴風雨に晒され、サンゴ礁は消滅、多くの人々が食糧不足や逃れられない致命的な猛暑で命を落としていくことになる。

たとえ気候変動を食い止める国際条約(パリ協定)のもとで温室効果ガスの削減目標が達成された場合でも、こうした状況が今世紀末或いはもっと早い時期に現実のものになる可能性があると、独ポツダム気候影響研究所コペンハーゲン大学、ストックホルム・レジリエンス・センター、オーストラリア国立大学の科学者らが警告した。

森林は気候変動対策のカギを握るも、投資は少ない

Image: Amazon forest landscape. Credit: Ecuador Government【オスロIDN=ファビオラ・オルティス】

森林の破壊と劣化に伴う温室効果ガスの排出を減らすメカニズムである「REDD+」が気候問題の協議で取り上げられるようになって既に10年が経過したが、温室効果ガス削減のための投資は不十分なままである。

世界資源研究所(WRI)のフランシス・シーモア主任研究員は「科学的知見によれば、温室効果ガスの排出を削減するうえで森林が解決策の3割のウェイトを占めていることがわかっているにも関わらず、気候変動に関する予算の2%しか森林関係に使われていません。」と語った。

プラスチック公害対策で効果を上げ始めたインドの草の根民衆

Photo: India's top beach destination Goa commits to #BeatPlasticPollution. Credit: World Environment Day.【バンガロールIDN=スジャ・ラマチャンドラン】

ラジェスワリ・シンさん(32)は、インド西部のヴァドーダラーを「世界地球デー」に出発し、「世界環境デー」にあたる6月5日にニューデリーに到着すること目指して約1100キロ歩く6週間の長期プロジェクトを開始した。「プラスチックを使うのをやめよう」というシンプルなメッセージを広め、飲み物や食べ物に使われているあらゆるプラスチック製容器をなくすことをめざすものだ。

実のところ、彼女自身はこの10年間まったくプラスチック製品を使用していない。しかも、彼女のこのメッセージは、「プラスチック公害をなくそう」という今年の「世界環境デー」のテーマを反映したものだ。プラスチック使用で世界で10本の指に入るインドが今年のグローバルイベントのホスト国だ。

|インド|万人に水へのアクセスを確保する政府の河川連結案に賛否両論

Image: Map of the Ganges (orange), Brahmaputra (violet), and Meghna (green) drainage basins. Credit: CC BY-SA 3.0【バンガロールIDN=スジャ・ラマチャンドラン】

焼きつくような夏がインドにまためぐり来て、川の水が干上がろうとする中、水問題の解決をめざす政府の河川連結事業が熱い議論の的になっている。

この事業を熱心に推奨しているナレンドラ・モディ首相は、水不足と水の不平等な分配の問題に焦点をあて、「一部の川は水で溢れているのに、他方で干上がっている川があります。」と指摘した。そして「もし(川が)連結されれば、こうした問題は解決できるのです。」と語った。

|視点|政治はタイタニック号の旅を楽しみ、かくて地球は破壊される(ロベルト・サビオINPS評議員、Other News代表)(後編)

Photo Credit: climate.nasa.gov【ローマIDN=ロベルト・サビオ】

3つ目の「決まりの悪い事実(Dirty Secret)」を見てみよう。それは、気候変動問題への真の対処から私たちがいかにかけ離れた地点にいるかを示してくれるだろう。パリで協議された非常に重要な問題のひとつは、この協定が化石燃料業界による排出削減にのみ関するものだったということだ。その他の排出に関しては、完全に捨て置かれている。

|視点|政治はタイタニック号の旅を楽しみ、かくて地球は破壊される(ロベルト・サビオINPS評議員、Other News代表)(前編)

Photo Credit: climate.nasa.gov【ローマIDN=ロベルト・サビオ】

欧州連合(EU)は、国連気候変動条約の全締約国にあたる195カ国とEUが全会一致で採択し、すでに172カ国が批准している「気候変動に関するパリ協定」へのコミットメントを弱める決定をしてしまったかのようだ。

欧州28カ国の環境閣僚が昨年12月20日にブリュッセルに集まって、CO2排出削減に関するEUの計画を討議し、パリ協定の順守について話し合ったが、デンマークやポルトガルからの多少の抵抗があったものの欧州が決定したのは、ドナルド・トランプ大統領が取った方向に従うということだった。トランプ大統領はすでに、米国の国益を優先し、地球の置かれた状況を無視して、パリ協定からの離脱を表明していた。