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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER

|視点|テロ防止へ「共謀罪」の導入が急務(平沢勝栄衆議院議員)

Mr. Katsuei Hirasawa【東京IDN=平沢勝栄】

世界は今、イスラム過激派によるテロで揺れている。このテロに日本も無縁ではない。

陸続きの国境を持たない島国である日本は、欧米のように多くの移民を受け入れたこともなく、均質な社会に住む安心感からテロ対策は遅れており、世界各地で起こる大規模なテロを対岸の火事と受け止めている国民性も存在する。過去には連合赤軍による浅間山荘事件日航機ハイジャック事件が発生したが、テレビで実況される劇場型犯罪であり、多くの国民はこれらの事件をテロとは認識していなかったかもしれない。

The G7 leaders posing for a これから日本国内において、テロの標的となりうるイベントは数多く催され、直近に迫ったG7伊勢志摩サミット(2016年5月27日に無事終了)や2020年の東京オリンピックなどに向けて、テロへの対策は急務である。

国内におけるイスラム過激派の犯行によると思われるテロは1980年代より数件発生していて、1988年には東京のサウジアラビア航空事務所が爆破され、1991年にはイラン革命の最高指導者・ホメイニ師が死刑宣告した作家の小説を翻訳した大学助教授が筑波大学構内で殺されている。

このほか、2003年にはテロ容疑でドイツで逮捕された男が、偽造旅券で日本への出入国を繰り返していたことが判明した。また、アルカーイダ幹部が、在日米国大使館などに対する攻撃計画に関与していたことも2007年に米国で確認されている。

The number of terrorist attacks worldwide from 2000 to 2014/ NightShadow23 - Own work, CC BY-SA 4.0昨年はIS(イラクとシャームのイスラム国)のテロで、3人の邦人が海外で殺された。ISの機関紙「ダービック」は今後も、日本人などを標的にすると明言している。

最近のISによるテロは、従来のテロとは異なる。まず、世界各地にいる同じイデオロギーの仲間が、それぞれの地でテロを引き起こしている点だ。警戒が厳重な場所は避け、人が集まる場所などを狙っていることも特徴的で、昨年のパリ同時多発テロでも劇場やレストランなどが狙われている。

Boston Marathon explosions/ Aaron こうしてみると、今後のテロ対策においては、情報の事前入手によるテロの未然防止が何より重要になってくる。報道はほとんどされていないが、諸外国では幅広い通信傍受や身柄の一時拘束など、治安当局に与えられている特別権限で多くのテロを未然に防いでいる。翻って、日本では当局に与えられている権限はテロ対策も「コソ泥」対策もほぼ同じと言わざるを得ない。

現在、日本でも通信傍受の拡大や司法取引の導入などが検討されているが、まだまだ不十分だ。重大な犯罪の場合は、犯罪の実行に着手する前の段階の一定の行為を処罰の対象にする共謀罪も多くの国で導入されている。

この共謀罪について、日本では10年以上も前からその導入が国会で検討されている。だが、人権侵害の恐れが強いとする野党や日弁連などの反対で、いまなお導入には至っていない。

しかし、諸外国の例を見るとテロ防止の観点から共謀罪も極めて効果的である。野党などが言う拡大解釈の恐れなどの懸念を払拭するため、対象犯罪を明確に規定するなどした上で、一日も早く日本でも共謀罪を導入したらどうだろうか? (原文へ

INPS Japan/GCC

平沢勝栄氏は衆議院議員(7期目)。衆議院予算委員会理事。2014年、衆議院拉致問題特別委員長に就任。1994年には警察庁長官官房審議官を務めた。

この記事は国際協力評議会(GCC)がDevnet Japanと共同で実施しているメディアプロジェクトの一部。

 

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